こんばんは。マキシマダムの過剰な日常です。
会社を辞めてから、ほんの少しだけ有休を消化することができた。が、自宅に引きこもってダラダラ過ごす日々。今思うと、心が疲れていたのだと思う。
無為に過ぎていく日々に、「とはいえ、どっか行きたい!」という気持ちになり、思い付きで都内のホテルを予約。何もしない、をしに行くことに。
お世話になったのはこちら。
遠くに行く元気はないけれど、非日常感を味わいたい。ただ、急に思い立ったということもあり、都内のホテルは結構いい金額。どこで何をするかにもよると思うが、今回はリーズナブルに行こう、ということで。
・川沿いの景色が見える(非日常感)
・ベッドはシモンズ(どこかに行く拠点ではなく、部屋でごろごろする)
・レストラン併設(しかもブルワリーもある)
という三点でこちらを選んだ。
今回選んだホテルはドミトリー的な4人部屋もあり、どちらかというと東京観光の拠点的なホテルだとは思う。私はダブルベットの部屋をシングル利用することに。
隅田川沿いにたたずむホテル。水天宮から徒歩10分強といったところ。
横から見ると薄い。部屋数は少ないと思われる。
1階が宿泊ロビー、2階にはレストランが併設されており、2階には外から直接入れる。
チェックインしたら部屋へ。廊下はホワイトとブルーのシンプルな内装。
とてもシンプな部屋。ビジネスホテルよりもシンプルで「そうか、ここはドミトリーだ」と感じる部屋。でも部屋の中もホワイト&ブルーで統一されていて洒落ている。入ると目の前はバスルーム。バスルームの窓からは墨田川が見える。バスルームが窓際にあるってのが珍しい。
部屋の奥から入口を見ると、ダブルベット。入り口横に洋服掛け&荷物を置くバスケット。とにかくシンプル。
川向こうにはアパートが並ぶ。距離はあるが双眼鏡を使えば向こうから丸見えだろう。ちなみに窓にはブラインド付。
朝、明るくなると目が覚めてしまう人用に。バスルームからの光はしっかり遮断できるようになっている。
アメニティはペリカン石鹸のシャントリ&シャワージェル。シャワージェルは泡風呂にした。
バスルーム横には洗面台。歯ブラシ、シェーバー、ハンドソープが置いてあった。
洗面台横には、電気ポットとマグカップ。お茶のティーパックが二種類。オリジナルの紅茶と緑茶。これらはロビーで購入可能。
バスルームの窓の外からは、冒頭で渡ってきた橋が見えた。
今回の宿泊では、ひたすら本を読もうとしていて、持参したのはこの2冊。
結局、引きこもってるっていうね。
たしか、15時くらいのチェックイン開始時間に合わせて入って、そこから19時近くまでごろごろしながらお茶を飲みながら読書タイム。
途中で気分を変えて、お湯の入っていないバスタブ内でも読書。
日が落ちてきたので外を見ると、水上バスヒミコがホテル前を通過。
物語の続きが気になりつつも、お腹も空いてきたので下のレストランに移動。
が!まさかの満席で入れず。
事前情報として予約はできないというのは知っていたが、平日なので入れるかなと思っていたが甘かった。外にテラス席も用意されており、そこはレストラン内ではなく、テイクアウトという状態で食べれるらしいが、私が行ったときはテーブル席が空いておらずスタンド席のみ。しかもその日はうすら寒く、上着も持っていなかったため諦めることに。。
入れないことを想定していなかったため、急遽Google先生に相談。行き当たりばったりで、徒歩圏内にあるワインバーへ。
まったくのノープランで、歩いて行けるところという観点で選んだが、結構あたりだった。
何はなくとも草。ということで、サラダをつまみにビールを。
これ、かなりの量があった。もともとグループで来るようなお店なのか、全体的に量が多いように感じた。一人だと結構お腹にくる。でもマッシュルームももりもりで満足度の高いサラダだ。
タリアータ。これも思ったよりも肉一枚が大きい。つまみのつもりがメインに。
アヒージョ。エビがぷりぷり。バゲットを頼んだら腹パンに。。
ビールプラス白ワインで、もう一杯飲みたいなと思いつつ、腹がパンパンすぎたのと、ホテルに戻ったら、ワンチャンレストランのビールがテイクアウトできるかなと思い、ここで打ち止め。
一人客は珍しいらしく、白ワインを多めに注いでくれたのもうれしいサービス。近くにあったら通いそう。
そこから急いでホテルに戻ったが、あと一歩のところでラストオーダーに間に合わず…。結局、ホテル併設のブルワリーでのビールは飲めず。。今回、そのためにこのホテルを取ったのに。
レストランを予約できないのは厳しい。このホテルの場合、近くに他の店も見当たらないし、ここに入れない場合を想定して他の店をきちんと考えておいた方がよさそう。
というわけで、近くにスーパーがあるのでそこでお酒を買って、部屋で二次会しながら読書を進める。
バスタイムも本を持ち込んで。
明日に持ち越そうと思いつつ、止められなくなって深夜まで読書。
黒幕が誰なのか、二転三転の状況に読むのを止められなくなる。政治家の笑顔の怖さが自分の根底にあるせいか、細かな部分のリアリティを感じてしまう。笑うマトリョーシカ、おすすめ。
翌朝。
部屋で簡単に朝ごはんを食べてから、下のレストランでビールをキメようかと思っていたが、深夜まで読書をしていたせいか、ぎりぎりの起床に。
ばたばたとチェックアウトして下のレストランへ。
宿泊者についてくるソフトドリンクチケットを使ってオレンジジュースをもらって、遠くにスカイツリーを眺めつつひといき。起き抜けビールは厳しいので諦めた。
手元の飲み物を入れると、スカイツリーが遠くに感じるが、結構近くに見える。
このテラス席はレストランのすぐ横なのだが、店外という扱いで、犬の散歩をする人など、公園のベンチのように自由に使える。外テーブルは店外扱いで持ち込みOKなので朝食べるはずだったあんパンを食することに。ここで2冊目の読書をしつつ。
このあと美は術館に行こうと思っていたのだが、このとき読んでいた「高槻彰良の推察」の中で、幽霊画展に行く話があって。
調べたら本当にやっていたので、これも何かの縁かと思い、急遽、全生庵へ。
物語の中で高槻先生は谷中霊園を通っていたので、おそらく日暮里から向かったのだと思うが私は千駄木から団子坂を登って向かった。
入口に幽霊画展の看板が。結構来る人は多いのかな?
この幽霊画は三遊亭円朝のコレクションであり、三遊亭円朝の墓がある谷中の全生庵で、八月十一日の円朝忌を中心に八月の一か月間、五十ほどの幽霊画が虫干を兼ねて陳列される。
私は落語には明るくないのだが、数少ない知っている噺、「死神」は円朝が作ったものだ。
話がややズレるが、いつか生で柳家喬太郎師匠の「死神」を見たいと思っている。
話を戻すして。
幽霊画展へ。ただ、建物内は撮影禁止。
パンフレットの幽霊画はみんな足がないが、足がしっかりある幽霊も。
むかーしの置き型エアコンから吹き出す冷気を浴びながら、ぎしぎしいう床を歩いて回る。展示している数は少なく、一部屋にぎゅっと収まっているが、結構見ごたえがある。
中でも私の印象に残ったのは、月岡芳年の「宿場女郎図」。幽霊ではない。階段の途中で振り返り、肉を感じられない手を伸ばした女郎。はだけた着物から見える骨の浮き出た肩から、この状態になっても誰かを求める女性の業を感じる。
幽霊よりも怖いのは生きている人間なのかもしれない。
ちなみに。パンフレットと一緒に、円朝が書いたとされる骸骨の絵が描かれた紙団扇をもらった。この骸骨が書かれた掛け軸も会場に展示されていたが、本当に円朝が書いたものかはわかっていないようだ。が、この骸骨、ちょっとユーモラスで気に入っている。
その後は、当初から予定していた美術展を見に六本木へ。
疲れ切って、外のベンチでケーキを食べる。
私にしては珍しく動き回った2日間。あまり計画的とは言えないが、充実した夏休みが過ごせて個人的には満足している。
会社を変えて、次の有給休暇がもらえるまで休みはお預け。
次の休みはもう少し計画的に過ごしたいと思っている。